【寄稿】令和初のマイクロムーン 菊地芳朗氏

【寄稿】

2019年9月16日

令和初のマイクロムーン

令和に入って最初の中秋の名月は9月13日でした。月齢は14.1で、翌日の14日が満月でした。この満月は、“マイクロムーン(Micro moon: 地球からの距離約41万㎞)” と呼ばれる、今年の一番小さい満月です。ちなみに、今年の一番大きい満月、“スーパームーン(Super moon: 地球からの距離約36万㎞)” は2月20日に見ることができました。
写真1 はスーパームーン、写真2 はマイクロムーンです。同じカメラで同条件(望遠2,000m/m)で撮りました。2枚の写真を並べてみても大きさの違いは良く分かりませんので、それぞれの左半分と右半分を並べてみました(写真3)。こうすると、大きさの差が顕著であることがわかります。
さて、どうしてこのような現象が起きるのでしょうか。それは、月が地球の周りを楕円軌道で回っていることに因ります。明るさも変わります。明るさを示す等級は、今回のスーパームーンは “-13等”、一方マイクロムーンは “ー12等” でした。等級でマイナスの場合は数字(絶対値)が大きくなると明るくなることを意味します。因みに太陽は “ー26.7等” です。 菊地芳朗(G-S34)

【編集者・注】

令和初の秋に相応しい、素晴らしい写真と解説文をいただき有り難うございました。スーパームーンはマイクロムーンに比べて、見た目の直径で14%大きく見えるといわれていますが、解説にあるように、両者を一度に比べることはできないので、あまりピンときません。しかし、いただいた2枚の見事な写真1,2を重ね合わせると(写真3のように)その違いよくわかります。明るさは解説にあるように、スーパームーンがマイクロムーンより30%増だそうです。今回のご寄稿の写真を見て、満月の大きさなどに違いがあることをあらためてよくわかりました。

写真1

写真2

写真3

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